今回ご紹介する書籍は難病とオストメイトの生活を描く「腸よ鼻よ」の3巻です。著者は潰瘍性大腸炎を原疾患としてオストメイトになった島袋全優さんです。闘病コミックエッセイですが、ギャグシーンが多いので暗くならずに読めると思います。
目次
本書の書評
2巻に引き続き潰瘍性大腸炎の対処に試行錯誤する日常生活が展開されます。前巻で連載が決まり原稿を書いている最中、再入院してしまいます。3巻目で発病して1年が経つのですが、実に7回目の入院をしてしまいました。漫画の原稿を書くことが、心身ともんストレスになることを思い知らされます。とくに血液検査でストレスや疲労、炎症数値がわかってしまうのは衝撃でした。
連載を続けるために入院しながら原稿を書き、友達に協力してもらいながら描き上げることには執念を感じました。そして単行本化が決まるわけですが、その過程で漫画の専門学校の早期卒業や、卒業制作のおっさん乙女ゲームの制作、筋肉オフ会のために再び東京へ行くなど、比較的まったり(?)進行していきます。しかし、卒業式ではしゃぎすぎて入院したのは驚きました。
4巻はついに手術前のお話が展開されるので、その前にぜひ3巻一読をおすすめします。
本書のもくじ
- 24指腸 愛をとりもどして
- 25指腸 再び‐囚われの姫‐
- 26指腸 卒業とは自由ではなく開放である
- 27指腸 イイ男は作るもの
- 28指腸 ハンターになりたい…
- 29指腸 穴があったら拡散したい
- 30指腸 繋ぎ繋がれ…
- 31指腸 私の事もこの漫画も嫌いにならないでください
- 32指腸 かくし事と女と肉
- 32指腸 東京だよおっかさん(姉)
- 33指腸 入院はときめきの連続
- 34指腸 年の瀬と私の生
- 書き下ろし漫画01 入院中のペットロス
- 書き下ろし漫画02 犬との別れ
書籍情報(本書記載内容より)
- 発売日:2020/06/30
- 著者: 島袋全優
- 発行所:KADOKAWA