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冬こそ大事!腸内環境の整えかた

 2025年もあっという間に一ヶ月が過ぎました。1月の首都圏は晴天が多く例年よりも暖かい日が多かったように感じますが、皆さんのお住まいの地域はいかがでしたか。二十四節気の立春は春の始まりとされていますが、気象庁の予報によると二月前半は全国的に気温が大きく下がる見込みとなっています。

 冬は寒さで代謝が低下し、腸の動きが鈍くなるため腸のトラブルが起こりやすい季節とされています。また、気温が下がり体が冷えると交感神経が優位になり、腸管の動きが抑えられるそうです。そうすると血管が収縮して腸に向かう血液量も少なくなるため、腸の働きが悪くなると考えられています。今回は、寒い冬の間にどのようにして、腸内環境を整えたら良いのかを学びたいと思います。

目次

1000種類、100兆個の多種多様な世界

 ヒトに棲みつく腸内細菌の種類は1000種類以上で、数にすると100兆個にもなるそうです。腸内細菌は種類ごとにテリトリーを保って棲んでいて、全体として形成される集団を「腸内フローラ」と呼びます。腸内細菌にとってヒトの腸内は、エサとなる食物繊維やオリゴ糖が豊富な良い環境であり、一部の腸内細菌が作る酸には腸内環境を整える働きがあり、ヒトにとって有益であるため、腸内細菌とヒトとは持ちつ持たれつの関係と言えるようです。

 腸内フローラを構成する細菌は大きく三つのタイプに分けられています。善玉菌はカラダに良い影響をもたらす有用菌、悪玉菌は悪い影響をもたらす有害菌、日和見(ひよりみ)菌はいずれにも属さない菌。そして日和見菌の多くは未知の菌で、腸内細菌のなかで確認できているものは全体の3〜4割とされています。最近の研究では、善玉菌とされていたものの中にも良い働きをする菌とそうでない菌がいたり、悪玉菌や日和見菌と考えられていた菌にも良い働きをするものがいることが分かってきたそうです。 善玉菌、悪玉菌、日和見菌のバランスも大事ですが、腸内細菌の多様性も重視されています。色々な細菌が互いに影響し合いながら共存していることが大切だとされています。

ぜひ摂取したいものはナニ?

 腸内細菌のバランスを保つためにも、冬に発酵食品を積極的に摂ることが大事だと言われています。醤油、味噌、納豆、塩麹や醤油麹、酒粕、ぬか漬け、チーズ、ヨーグルト、ケフィア、キムチ、ピクルス、ザワークラウトなどの発酵食品には善玉菌が豊富に含まれていて、腸内環境を整えてくれるそうです。

 腸内細菌のエサは食物繊維であることから、冬の間にも野菜や果物や海藻類を豊富に摂ることも必要です。その他にも食物繊維を多く含む食品には、キノコ類やイモ類、蕎麦、ライ麦パンなどがあります。その他にもプロバイオティクスという善玉菌をサプリメントとして摂取したり、ヨーグルトや納豆や味噌などの発酵食品から取り入れるよう心がけることも有益だと言われています。また、寒い季節には炎症を抑制し、腸内細菌のバランスを整えるためにオメガ−3脂肪酸を摂ることも推奨されています。サーモンやマグロなどの魚、カニやムール貝や牡蠣、亜麻仁油、くるみなどから摂取できるようです。

 食事以外にも、起床時にコップ一杯の常温の水を飲むと、腸が優しく刺激されて良いとされています。冷え込んだ朝には、体を温めるためにも白湯が良いでしょう。また、寒い季節は運動不足になりがちです。長時間の激しい運動ではなく、ウォーキングなどの軽い運動を日常的に行うようにしましょう。室内でのストレッチやヨガでも良い効果が期待できそうです。気分転換をしてストレスをためない生活を心がけましょう。また、質の良い睡眠も腸内環境の維持に不可欠とされています。睡眠不足は腸内環境を悪化させ、体内の炎症を引き起こすことが研究で示されているそうです。

オストメイトが気をつけること・心がけること

  オストメイトには、潜在的に排泄量を減らすことを意識する方も多いそうです。排泄過多と考えた場合に水分の摂取を控えてしまい、脱水状態を悪化させることがあるため注意が必要です。排泄過多の際に、水、茶、コーヒー、アルコールなどの低浸透圧性飲料を大量に摂取すると、ナトリウムをより多く喪失し脱水状態が悪化するため、これらの摂取をできるだけ控え、スポーツ飲料、味噌汁、スープ、ジュースなどの塩分や糖質を含む水分をこまめに摂取するようにしましょう。

 イレオストミーの方は、ストーマの出口が未消化の食べ物で詰まらないように注意する必要があるそうです。海藻類、こんにゃく、キノコ類、タケノコ、豆類、パイナップルなどは、一度に大量摂取しない、食材を細かく刻む、裏ごしする、よく噛んで食べることなどを心がけましょう。

 ウロストミーの方は、1日に1000mlから1500mlの尿が排泄される場合が多いので、尿路感染、尿の防臭、尿結晶の予防のためにも充分な水分摂取をするように気を付けてください。クランベリージュースやビタミンCを含んだ食品は、尿の酸性度を保つ働きがあるそうです。

食事や水分補給に気をつけて、カラダを動かして質の良い睡眠をとりストレスをためずに寒い冬を乗り切りましょう

音声動画で「第9回オストメイト生活実態基本調査報告書」の内容を知りたい方はこちらから

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