オストメイト関連書籍をご紹介します。
今回ご紹介する書籍は、『ユニバーサルトイレ~多様な利用者のための環境デザイン手法~』です。

著者略歴 (本書記載内容より)
- 老田 智美(おいだ ともみ)
神戸芸術工科大学芸術工学部環境デザイン学科卒業。摂南大学大学院工学研究科社会開発工学課程修了。大学・大学院では、田中直人教授の研究室にてバリアフリー・ユニバーサルデザインを学ぶ。2006年、東京大学にて博士(工学)の学位を取得。都市開発コンサルタント、兵庫県立福祉のまちづくり研究所研究員を経て、株式会社NATS環境デザインネットワーク代表取締役、1級建築士。高齢者や障害者を取り巻く生活環境に関するテーマを中心に研究活動を行う傍ら、そこで得た知識を設計業務やユニバーサルデザイン監修業務に反映させている。著書に、『福祉のまちづくりキーワード事典―ユニバーサル社会の環境デザイン』(学芸出版社/共著)。 - 田中 直人(たなか なおと)
大阪大学工学部建築工学科卒業。東京大学大学院工学系研究科建築学専門課程修了。神戸市にて福祉のまちづくり、ニュータウン開発などの計画およびデザインを担当後、神戸芸術工科大学教授、摂南大学教授を経て、島根大学大学院総合理工学研究科特任教授。博士(工学)、1級建築士。各地でユニバーサルデザインに関する委員会活動などに携わる傍ら、建築・都市デザインのプロジェクトや、施設の設計や環境デザインに携わる。主な著書に、『五感を刺激する環境デザイン―デンマークのユニバーサルデザイン事例に学ぶ』(彰国社/共著)、『福祉のまちづくりキーワード事典―ユニバーサル社会の環境デザイン』(学芸出版社/共著)、『ユニバーサル サイン―デザインの手法と実践』(学芸出版社)、『建築・都市のユニバーサルデザイン―その考え方と実践手法』(彰国社/2014年度日本建築学会著作賞)など。
本書の概要
現在、バリアフリー・ユニバーサルデザインは、国や地方自治体による関連法や条例基準が、デザインの規範として示されたことで、徐々に定着しつつある。しかし、筆者らが行ってきた調査によれば、身体不自由者をはじめとする様々な方々から、改善に向けた新たな提案・要望が数多く挙がっている現状がある。そこで、本書では、ユニバーサルデザインを中心に調査研究、および設計を行ってきた筆者らが、トイレ環境をテーマに利用者の多様な属性を取り上げ、そうした方々が安心してトイレを利用できるデザインを提案する。
また、本書第2章第4節、第3章第6節では、オストメイトの方々に安心してトイレを利用してもらうための工夫について紹介されている。オストメイトとはどのような方々なのか、ストーマ装具の役割とその種類にはどのようなものがあるのか、排泄とストーマ装具の交換や緊急の際に役立つ流し台などのデザインはどうあるべきか、イラストや写真を用いてわかりやすく解説されている。(参考:本書「はじめに」/pp37-40,pp76-79)
本書のもくじ (本書「もくじ」より抜粋)
- 日本の公共トイレ
日本の公共トイレ
公共トイレの整備の流れ(ほか) - 属性の違いとトイレ
男性と女性
幼い子ども
お年寄り
オストメイト(pp37-40)(ほか) - 属性別トイレの計画・デザイン
多様化するトイレと機能の分散化
アクセシビリティとロケーション
男性と女性のトイレ計画・デザイン
幼い子どものトイレ計画・デザイン
お年寄りのトイレ計画・デザイン
オストメイトのトイレ計画・デザイン(pp76-79)(ほか)
書籍情報 (本書記載内容より)
- 発行:2017年3月10日 第1版
- 著者:老田智美、田中直人
- 発行所:株式会社彰国社
- 印刷・製本:壮光印刷、中尾製本