8月8日(日)をもってオリンピックが閉会しました。新型コロナウイルスの影響もありましたが、アスリートたちの競技を見ることができてよかったと感じています。とくにオストメイトであるジェニー氏のプレーは私たちに感動を与えてくれるものでした。
続いてパラリンピックが開催されます。そこで本メディアではパラリンピックをレポートします。まずは、パラリンピックを考えるうえで必要なトピック、オリンピックの解説からどうぞ!
オリンピックとは
オリンピックの起源
古代オリンピックは紀元前776年に古代ギリシアのオリンピアにて、ゼウス神に捧げる競技祭としてはじまったとされています。競技精神を表すものとして「カラカガティア」があり、これは身体的にも道徳的にも優れていることを意味してます。
その後、ローマにおいてキリスト教が国教となり、オリンピア進行は異教として禁止されたため、古代オリンピックは終了しました。
現代のオリンピック
近代のオリンピックは、1982年にフランスの教育者ピエール・ド・クーベルタンによって復興を遂げました。
彼が提唱したオリンピックの理念は「スポーツを通して心身を向上させ、文化・国籍などさまざまな違いを乗り越え、友情、連帯感、フェアプレーの精神をもって、平和でよりよい世界の実現に貢献すること」を目的としています。
それが現代にも形を変えながら受け継がれており、「オリンピック憲章」のオリンピアン基本原則にも次のように書かれています。
1.オリンピズムは人生哲学であり、肉体と意志と知性の資質を高めて融合させた、均衡のとれた 総体としての人間を目指すものである。スポーツを文化と教育と融合させることで、オリンピズム が求めるものは、努力のうちに見出される喜び、よい手本となる教育的価値、社会的責任、普 遍的・基本的・倫理的諸原則の尊重に基づいた生き方の創造である。
2.オリンピズムの目標は、スポーツを人類の調和のとれた発達に役立てることにあり、その目的は、 人間の尊厳保持に重きを置く、平和な社会を推進することにある。
このような考えが根底にあるのが、オリンピックが他の競技イベントと異なる点と言えるでしょう。
東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会「オリンピックとは」(アクセス:2021/8/14)
オリンピックスポーツ文化研究所「オリンピック基礎知識」(アクセス:2021/8/14)
パラリンピックとは
パラリンピックのはじまり
パラリンピックは障害のあるアスリートが出場できる国際競技大会です。原則としてオリンピックと同じ都市・同じ会場で行われます。現在はオリンピック、サッカーワールドカップに次ぐ、世界で3番目に注目される競技イベントです。
パラリンピックのルーツ
パラリンピックは、1948年にルードウィッヒ・グッドマン医師によって病院内で開かれたアーチェリー大会がはじまりです。もともとは戦争で脊髄を損傷した兵士のリハビリとして取り入れたのがはじまりとされています。
当初パラリンピックの「パラ」は下半身まひを表す「パラプレジア」にちなんでいましたが、1964年の東京大会ではじめて「パラリンピック」という名称が使われていました。その後「もうひとつの」という意味で「パラレル」が加わり、1988年のソウル大会では「パラリンピック」が正式名称になりました。
パラリンピックの4つの価値
国際パラリンピック委員会は「勇気」「強い意志」「インスピレーション」「公平」の4つがアスリートを象徴し、パラリンピックの価値であると掲げています。
パラリンピックの意義
障害のあるアスリートが出場するパラリンピックは、多様性を認められ、誰もが機会を与えられる場であり、社会の存続を考えるうえで様々な気づきを得る大会でもあります。また、社会変革のきっかけになり、よりよい共生社会をつくることを期待されています。
パラサポWEB「パラリンピックとは」(アクセス:2021/8/14)
東京都オリンピック・パラリンピック教育「パラリンピック競技のはじまり編」 (アクセス:2021/8/14)
日本パラリンピック委員会「パラリンピックとは」 (アクセス:2021/8/14)
まとめ
オリンピック・パラリンピックの起源や哲学に関して解説しました。
次回は、パラリンピックで注目のアスリートをご紹介します。