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フォトグラファーでがんサバイバー、そして一時オストメイト

ストーマ造設につながる病気はクローン病の炎症性腸疾患や子宮筋腫の婦人科系の病気など、多岐に渡ります。そのなかでも「がん」に関係した病気によってオストメイトになった方は多いのではないでしょうか。

フォトグラファーで現在もがんを療養中であり、一時的にストーマを造設したこともある木口マリさんをご紹介します。

目次

会社勤めからひとりフォトグラファーへの矢先

木口さんは米国留学から帰国後、貿易商社に入社し33歳まで勤めていました。そんななかで本当にやりたいことをしようと会社を退職して、写真家になるため専門の学校へ入学します。翌年からフリーランスとして出版社で働きはじめます。出版社とほぼ専属契約で仕事をしていきますが、仕事の方向を転換するために契約を解除します。

その矢先に、2013年1月に不正出血の異変から精密検査を受けます。そこでがんが発覚してしまうのです。

がんの発覚と多い手術

出典:木口マリ/READY FOR

2013年5月に医師から告げられたのは、子宮頚がんでした。さらに腫瘤を形成せず、正常に見えた細胞ががん細胞化する特殊なタイプの子宮頚がんだったのです。
そのため、1年で合計で4回の手術を受けることになり、卵巣をひとつ残し、子宮や卵管、卵巣、一部の膣を摘出することになりました。

2013年11月末に治療が終わったと思いきや、お腹に激痛が走ります。その後、病院に搬送され緊急手術をすることに。原因は術後合併症のひとつ「腸閉塞」でした。
腸が壊死して破裂寸前だったため腸を1.8メートル切除し、木口さんはこのときから一時的な「オストメイト」になります。

一時オストメイトに

当初はショックで完全に感情を表すことを拒絶していましたが、婦人科の先生のことばなどで、手術から5日目の朝にスイッチが入ったように「まあ、いいか」となって突如立ち直ったそうです。

はじめこそショックでしたが、日々の生活からストーマに愛おしさを感じるようになったとそうです。木口さんの個人ブログ「ハッピーな療養生活のススメ」にも一時ストーマのときの日記が綴られていますので、ぜひ見てみてください。

なにもできないところから、写真を撮りはじめる

出典:木口マリ/READY FOR

入院中に「この経験や、そのなかで目に映ったものを記録しておきたい」との思いが木口さんにはありました。仕事用のカメラは重くて持てないため、iPhoneのカメラを使い写真を撮りはじめました。

そして写真や背景のストーリーを募集して、病院で展示する活動がはじまりました。写真展の感想で「あたたかい、元気な気持ちになった」があり、これを聞き出展者のがん患者さんは「自分も、人を勇気づけられる存在になれる」と感じたといいます。

この経験もあり「がんフォト*がんストーリー」というWeb写真展をはじめます。多くの応募があり、2018年からはWebだけでなく実際の写真展も開かれるようになりました。「がんでも楽しい気持ちを持って生きていける」をテーマにイベントをつくっています。

また、「世の中のがんのイメージを変えていく」という想いから「ハッピーな療養生活のススメ」という個人ブログをはじめました。

現在は

現在、フォトグラファーやライターの仕事をはじめ、短大の非常勤講師や医療系の取材・講演など、多くの仕事をこなしています。

がんになってから「命の限り」を意識するようになったといいます。やる意味のある、価値のあることはなにか。木口さんの撮った写真や記事などから「ポジティブに生きる」ことを感じられるのではないでしょうか。

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THE SANKEI NEWS「「誰かに力を与えられる」 フォトグラファー・木口マリさん」(アクセス:2022/3/6)

ORICON NEWS「がんサバイバー・木口マリ氏が作り上げた、心温まるネットコミュニティ 「不安や恐怖に押し潰されることはない」」(アクセス:2022/3/6)

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木口マリ 個人ブログ「ハッピーな療養生活のススメ」(アクセス:2022/3/6)

Twitter「木口マリ」(アクセス:2022/3/6)

がんサバイバー・クラブ 連載「がんのココロ」(アクセス:2022/3/6)

READY FOR「がんでも人生は楽しめる!一瞬をとらえた写真展を開催!」(アクセス:2022/3/6)

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