今回ご紹介する書籍は難病とオストメイトの生活を描く「腸よ鼻よ」の4巻です。著者は潰瘍性大腸炎を原疾患としてオストメイトになった島袋全優さんです。闘病コミックエッセイですが、ギャグシーンが多いので暗くならずに読めると思います。
目次
本書の書評
4巻目にもなると入退院がルーティンのようになっていますが、毎回大変そうです。連載が単行本化しますが、雑誌の休刊とアプリでの連載に移行します(ストレスは積み重ねであるとわかる描写でした)。
書店で販売されていることに一喜一憂する著者でしたが、やがて大腸の全摘出を決意します。しかしここで大きな別れが待っていました。担当者のドクターSが別の病院に転院してしまうのです。転院前に手術を完了するために、執刀医を紹介してもらって手術日を決定します。
また、ここまで著者をサポートしてくれた編集担当者Mさんから、Kさんという方に変わってしまうという別れも経験します。全摘出のためにインターネットやブログで調べたり、手術前に前もって入院したり、お腹に印をつけられたりとストーマ造設に向けた緊張感が増していった4巻でした。ちなみに著者はイレオストミーです。
次巻では手術とWOCナースからストーマ装具の指導がありますので、ストーマケアを漫画で読みたい方は次巻もおすすめです。
本書のもくじ
- 36指腸 成人しても思春期みたいな悩みもある
- 37指腸 風のように去りぬ
- 38指腸 マンガを描くのは悩ましいラビリンス
- 39指腸 忘れられない思い出は腸のように曲がって…
- 40指腸 夕暮れと翼
- 41指腸 さよならなんて認めたくない
- 42指腸 はじめましての血反吐
- 43指腸 ドキドキ!! 手術内容
- 44指腸 見知らぬ男と気になる話
- 45指腸 ハード・スケジュール・ランデヴー
- 46指腸 丸くなったのはたこ焼きしゃなくて心
- 47指腸 愛の睡眠薬…
- 48指腸 まだ返せない
- 書き下ろし漫画01 ドクターSとの思いで
- 書き下ろし漫画02 2020年の島袋全優
書籍情報(本書記載内容より)
- 発売日:2021/03/04
- 著者: 島袋全優
- 発行所:KADOKAWA